スペイン旅行~トレド大聖堂~
古都トレドといえばエル・グレコが住み愛した街で、その象徴サンタ・マリア・デ・トレド大聖堂の聖具室の正面には代表作「聖衣剥奪」が飾られています。
1226年から約270年をかけて完成したカテドラルはフランスのサン・テチェンヌ大聖堂を参考に造られたそうですがゴシック様式にムデハル様式も取り入れたスペイン独特の特徴を持つ大聖堂になっています。
ものすごく高い天井はゴシック様式の特徴である天井の重さを支えるリブ・ヴォールトが施され750枚ものステンドグラスが厳かで幻想的に輝いています。
壁一面に新約聖書の各場面が描かれた主祭壇のスケールと荘厳さに圧倒され、振り返ると聖堂の中央にある白い微笑みのマリア像の後ろには聖歌隊席があり、彫刻家アロンソ・ベルゲーテによりグラナダ戦争の際のキリスト教徒が入城する場面が彫られています
そして、聖具室の天井にはルカ・ジョルダーノの「聖イルデフォンソの昇天」が描かれ、グレコの他にゴヤの「キリストの逮捕」他の宗教画が飾ってあります。
サンピエトロ大聖堂、セントポール大聖堂、セビリア大聖堂に次いで大きなカテドラルだそうで、宗教の違いとその歴史の重さ、建造物のスケールの壮大さと美しさをまざまざと目にして感動し考えさせられた時間でした。
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